2010/08/06

2010.7.31 院内感染対策講習会 (大阪、済生会野江病院) で話してきました。

タイトルは「感染予防策と抗菌薬適正使用の結びつき」でいろいろなところで何度も話した内容です。

出席してたのは看護師の方が多かったです。看護師こそ患者の変化に一番に気づく存在ですし、血液培養をとるのも看護師の役であることが(市中病院では)多いでしょうから、敗血症をみのがすまい、めんどくさがらずに血培を採ろう、という動機づけに少しでもなってくれたらと願うばかりです。


この病院には4月から週1回(同僚の医師と隔週交替で)非常勤感染症科医として勤務しています。

ここのICTには兼任ながら熱心に感染制御に取り組んでいる看護師がいてそれを数名の医師と看護師のメンバーが支えるような形です。

常勤の兼任メンバーに週1非常勤ながら専従の医師とが組み合わさるとことで有機的な変化が起こらないかな、などと考えながら仕事しています。ICTとして一緒に院内感染対策ラウンドをしながら血培陽性例を中心に感染症診療への介入を行っていますが、なにしろ週1回のみとなると、一例一例を綿密にフォローできませんし、感染対策についても大まかな助言以外はできません。総論は常勤兼任者がすすめていき、各論や"穴"の部分を非常勤専従者で埋める、というスタイルが一つの形になることを期待を持ちながら想像しています。


今のところまだコンサルトが少ないのが悩みのタネです。困ったときにそこにいない非常勤なのでコンサルトしようという気になりにくいだろなとも思いますが、それまで自力でなんとかしていた(なんとかなってると思っていた)わけですし、コンサルトして良かったという体験もないでしょうからやむを得ないと思います。血培を促進して網にかかる症例が増えること、血培陽性例への介入を通して、こりゃコンサルトした方がいいなと感じる機会が増えるようになることを狙っています。裏を返せば改善の余地がたくさん残っているということでもありますし、そこは私が感染症の業界に身を置こうと思ったきっかけでもあります。大学病院では逆にやりにくいようなことに取り組んで行けたら、そしてその成功体験を病院のメンバーと共有できたらと思っています。