2012/10/12

2012.11.16, 17は札幌2連荘です.

11.16は第8回北海道小児血液真菌症研究会(札幌)へ行ってきます。
翌17日はICD Expert Forum in Sapporoです。

学会でもないのに2連泊というのも何かのご縁でしょうか。

もう寒いでしょうけど、気に入っている北海道大学構内を散策する時間がとれそうなので楽しみにしてます。

2012/10/01

2012.10.3 第2回Osaka Infection Forumで話してきます.

タイトルは「血流感染の制御を目指す京大病院の取り組み」です。

感染制御部門が全病院的に血液培養陽性例に対して診療支援・介入するという体制には様々な利点があると思います。目に見えやすいものも、見えにくいものも。
そのような診療支援・介入を目的とするのではなく、その向こうにある目的を意識し見据えながら続けていくことができれば、院内の感染制御のレベルを上げていく効果もあると思うのです。

という話をしたいと考えています。



2012/09/23

9月ももう終わりかけです.

8月末は大変なことが起こってしまい結局サンフランシスコ行きはキャンセルにしました。

それはそれとして、9月末は講義・講演続きです。

9.24は薬学部で4回生対象の「医薬品開発プロジェクト演習I」の講義。薬学部学生相手は初めて。まだ病院を知らない4回生にどこまでピンとくる話ができるか心配ではありますが、「現代の医療現場における感染症と抗菌薬の実状」について臨場感のある話ができればと考えています。

9.25は院内で例年の看護師向けレベルアップ講習会「抗菌薬の種類と適応」。

9.28はICDエキスパートフォーラムin西東京。吉祥寺でバンドルの全国集計結果の話をしてきます。バンドルの紹介と活用のお願いに行脚したファーストラウンドが一段落ついて、この回からは結果報告と更なる進展を目指したセカンドラウンドの始まりです。

翌9.29は兵庫医科大学で感染制御専門薬剤師講習会で「結核と市中ウイルスの院内感染対策」。前半の結核の話でアツくなりすぎないように気をつけねば。

それが終わったらもう10月、今年度も後半に突入です。
出勤時に肌寒さとともに桜の葉の色の変化に気づき出す季節ですな。


2012/08/11

2012.9.8 名古屋で感染制御の話をしてきます.

タイトルは「当大学病院における感染制御〜ICTの果たす役割とは〜」です。
正直言うと、柔軟性のあるタイトルにしただけなんですが。

チーム医療はいろんな分野で展開されています。専門性のある人が英知・技能を集約させて診療科や病棟単位で対応できない医療の諸問題にあたるのは必然的だし、合理的だし効果的だと思います。が、感染症については、どの医療者も自分が当事者(要するにベクターや感染源)になりうるため、「感染症はICTに任せとけ」が成り立ちません。
なので、そういう前提で物事を捉えて活動していないと感染対策は前進しにくいのだろうと思います。
そんな点まで踏み込めるかわかりませんが、そんな感染制御の本質を少しでも深く掘り起こすことができればと考えています。

ちなみにその日の晩に羽田からサンフランシスコ(52nd ICAAC)に飛びます。
またフライト中には何か本を読破したいです。

2012/07/09

2012.7.5 ソウルでの韓国臨床微生物学会にて、日韓合同シンポジウムで結核の疫学の話をしてきました.

お世話になっている先生からのご指名で、日韓臨床微生物学会の合同企画、結核のシンポジウムの演者を努めることになりました。
お題は "Epidemiology of tuberculosis in Japan"

結核の話をするときは気が引き締まります。日本の結核の疫学については、結核予防会が毎年「結核の統計」という本を出していますから、安直にやろうとすればこの本の内容をかいつまんで話せばいいのですが、それだと私としては気が収まらないわけでして。ただ、今の仕事は結核診療の真ん中ではないので、アタマを整理し、ポイントを探ろうと、これまたお世話になっている元上司
の先生のもとへ昨今の結核事情について教えを請いに行き、情報だけでなくインスピレーションをもらって帰ってきました。

結核を減らすにはどうしたらいいか、「一人の結核発症患者から発生する感染者数(A)」x「感染者がその後発症する確率(B)」がreproductive numberであり、これを1未満にできるかどうか、ですわな。Aを減らし、Bを減らす、ことができるかどうかということになるわけで、Bを減らす手立ては潜在性結核感染(LTBI)治療しかありませんから、Aの減少を阻む因子をなくすということがポイントになります。そして、Aの減少を阻む因子はすなわち、診断・治療の遅れと不足、に他ならず、そのための行動目標を統計情報からあぶりだす、ということこそが「疫学」の価値だと思います。

今の日本の結核は減少傾向が続いてはいますが、減少率は明らかに鈍化しています。その原因を人口高齢化にのみ帰着させていいのか、そして、高齢化はこれからも進むという前提に立ったときに今の対策は足りているのか、足りないとするとそれはどこなのか、ということが話の軸になるだろうと、話す内容についてぼんやりとしたものは割と早くに固まったのですが、それを少しでもクリアに…もう少し踏み込んで…と試行錯誤してるうちに時間は経ち日は迫り、結局プレゼンが完成したのはギリギリ直前でした。

韓国は日本より数倍結核の罹患率は高いのですが、その事情についてはイメージがついていませんでした。その点、私の前に話した韓国の結核研究所の先生のお話はわかりやすく、私が日韓の違いを踏まえた話をする上でとても助かりました。

例によって、読み原稿は作らず、というか作れず、英語が口をついてでてくるようにとヒアリング+シャドウイング中心に練習し、今回もなんとかしのぎました。ただ、最後の締めの言葉だけはゴニョゴニョしないよう、前もって決めておこうと(直前ながら)考えておきました。

Anyway, we can act only against what we can see.

いつも実感していること、実践しようとしていること、そのまんまですな。


2012/05/30

2012.6.9 九州臨床感染症セミナー(福岡)で話をしてきます.


先日の佐賀に続いての九州です。
今回は土曜なので日田の実家に顔を出そうかと思っています。


座長・コメンテータ陣が豪華なのでディスカッションが今からとても楽しみです。


有名な先生ばかりなので少々気恥ずかしく、うまく話せるのかどうかわかりませんが、これまでの経験・知見を結集して、大胆に話をしたいと思います。いつものことですが、スベるのを気にしていたら、きりがありませんしね。

2012/05/26

2012.7.15-16は第10回感染症の診断と治療セミナーです. 今回は京都ホテルオークラで.

今回でめでたく第10回を迎える「感染症の診断と治療セミナー」。

親しくしている(と自分は思っている)著名な感染症医と細菌検査技師の先生をお招きして、場所を京都ホテルオークラとして、少し"記念の回"感を演出しようと思います。


2012/05/25


ICDエキスパートフォーラム、引き続き行っています。

2月は新潟、3月は神奈川、今日は筑波へ。


2012/05/23

2012.5.17は佐賀院内感染研究会で話してきました.

わりと近くの出身なのに、鳥栖や唐津には何度か行ったことがあるのに、佐賀市は意外にも生まれて初めてでした。

今回、新たな抗MRSA薬が登場したことを受けて「MRSA感染症診療と抗菌薬適正使用のピットフォール」というタイトル。
例によってどんなタイトルどんなテーマでも、詰まるところは診断、というお話でした。

診断があやふやでも治療は進めなければならないし、それで何とかなることもある。勝ちに不思議の勝ちはありますから。
でも、それで何とかなっていると思っていると真の診断はますます遠のいていきます。従来からの標準薬(それが標準でありつづけていることにはそれ相応の意味があるわけで)をとことん使い込むことがそれ以外の薬剤の使いどころを知るために不可欠なのだと思います。

「どう使い分けたらいいんでしょうか?」という質問がよくあります。
標準薬ではどういう時にうまくいかないか、ということがはっきりしないていないのであれば使わなくてもよろしい。薬が出たからといって使わなければならないという決まりなんてありません。
とは言いませんでしたが、まあぶっちゃければ要はそういうことだと思います。
というようなことを再認識できるのも講演を引き受けてよかったと思うひとつの理由です。

行きの特急かもめからみた佐賀の山々は近く、青く空は青く広く、半ば見上げるような角度でずっと窓から眺めていたら首が痛くなっちゃいました。
話している途中は感じなかったですけど。



2012/05/17

2012.2.1は綾部で結核の話をしてきました.

綾部市立病院の院内感染対策講習会で「病院全体で取り組む結核の院内感染対策」というタイトルで話をしてきました。

結核の話は昨年11月の奈良での学会のICD講習会で話すことになり、その時に自施設での事例を含めて内容を作り直しましたので、その発表内容をかみ砕いた形で。

高齢化が進んでいく中、しばらくは結核の減少は足踏み状態が続くことと思います。だからといって日常臨床で頻繁に遭遇するわけでもありません。このような"頻度は低いけど見逃すと影響の大きい事象"にどう対処するか、は感染症はもちろん医療にも限らない、大きなテーマのひとつでしょうね。

研修医の時、指導医だった先生と結核の話をしていたときに「感染症っていうのは結局伝染病だから」という言葉を聞いて頭の中で何かパッと光が灯ったような気がしました。それが感染症でやっていこうと思った大きな契機のひとつです。ということもあり、最近は結核病学会での発表はあまりしていないのですが、ありがたいことに評議員に入れてもらっていますので、どんな形であれ、自分のできる限りこの学会というか結核医療の領域に貢献し続けていきたいと思っています。



2012/05/16

久々です。2012.5.11 宝塚市立病院の感染対策研修会で話してきました.


知り合いの某先生から御依頼いただいて、宝塚まで行ってきました。
名神から中国道に入って京都から1時間で無事到着。

立派な講堂でたくさんの方に来ていただいて気持ちよく話ができました。

その先生はこちらの病院に移られてからまだ1年くらいなのですが、すっかりしっかりリーダーシップを発揮して院内の感染対策、感染症診療を大きく進歩させていました。その報告が最初にあったのですが、こんなふうに変わっている!という結果が共有できるとさらに進むのだろうなと頼もしいというか、今の自分たちはこの程度でいいのかという焦りというか、ちょっと複雑な感じでした。内容はいつも通り、感染症診療の基本的な考え方・進め方で、この病院の皆さんには今更感のある話だったかもしれません。でもそこは、似た話でも違う人から聴くと印象も違うだろうと開き直って。

大学病院のくせに…と言われないようにしなければ、と逆に刺激になった会でした。

講演はひさびさじゃないですが、投稿は3ヵ月以上空いてしまいました。
2月からの講演録、ちびちび書いておいつかないと、です。こゆのは直ぐ書いておかなあきまへんな。


2012/01/28

2012.1.28 第13回肝移植術後管理検討会 (京都) の初っぱなで少し話しました.

「肝移植後感染症の特性と対策」とのタイトルで、普段の現場で感じている問題点と今後の方向性について話しました。わりと学会に近いスタイルの研究会で、他の演者の先生方の発表と比べると講演っぽくて若干浮いていたかもしれませんが、まあそこはご愛敬で。

しかし15分じゃ何も話せないですね。

実は余裕があったら発表の中で移植外科医に是非とも提起したかった問いがあって「敗血症様の状態のとき(感染免疫を賦活を狙って)免疫抑制剤を減量・中止するため拒絶反応が起こって感染症治療の効果判定が難しくなる。減量・中止すべきじゃないのではないか?」というものです。そうすると発熱・炎症反応亢進が起こるので、開始した抗菌薬が無効では?→広域薬or抗菌薬併用へ、となりがちで"やりすぎ抗菌薬"の大きな一因になっています。

これから懇親会で偉い先生方もたくさんいるのでなんとか聞いてみようと思います。

…聞いてきました。

「かつてから感覚的にそうしているがはっきりとした根拠はない」とのこと。また、免疫抑制剤を減らして肝機が悪くなると感染症が治らないし、減らすべきではないのでは?と感じているとのことも。某大の先生に至っては「そう思うから自分は減らしていない」と。

聞いてみるもんですね。頭の中で暖めていれば聞くチャンスってくるもんですね。