2011/07/18

引き続きなかなかハードな7月後半です。

2011.7.1は京都でカンジダ症の講演をしました。
深在性カンジダ症患者の予後を改善させたい、そのために「しっているをしているへ」を目指し、してほしい項目をプロジェクトメンバーでバンドルにまとめました。これを一人でも多くの感染症に関わる医療者が院内で活用してみようという気持ちになってもらうように考えを重ねてプレゼンをつくりました。
その意味ではうまく話せたかとほっとしながら講演を終えたのはよかったのですが、バンドルの内容の詳細や具体的な活用の仕方に踏み込んでいなかったことでプロジェクトリーダーの先生に不満を持たせてしまいました。
今回はいわば全国ツアーの皮切りでしたので、次回以降は(早速7.29に大阪で第2回目をやります)是非よりよい講演にしたいと思っています。

7.14-15は国立大学病院感染対策協議会の近畿・東海地区ブロック研修で福井に行ってきました。
これは地区の十数大学病院の感染対策担当者の集う、仲間の集まり的な研修会です。数年前から参加しています。この中でICNの活動実践報告の場があるのですが、ガイドライン的な内容を如何に院内で苦労・工夫しながら推進している様がよくわかって、参考にもなるし力づけられるので大変おもしろく聞いていました。これを是非ともICN以外の職種からも聞きたい、できれば若手でICTに足を突っ込むようになって間もない若手に話をしてもらうことでICTにより深くのめり込むきっかけにならないか、といった贅沢な期待をもってホストの大学の先生に企画を進言していたところ、二つ返事で賛同してくれて企画として実現し、私は司会にあててもらいました。で、終わっての感想としては、これはもっと早くからやればよかったな、これまで講演会、講習会的だったのが惜しかったなと。医師のみで集まる時間もあったのですが、皆同じように感じていたようで、手前味噌ながらなかなかいい企画でした。

7.16は 第3回細菌タイピング研究会(東京)に行ってきました。
昨年はじめて参加し少し話もしましたが、「タイピングの価値・意義はつまるところどこにあるのか?」と何人かに議論をふっかけてきたような感じでした。今回は質問しつつ会場の皆に問いかけることができ、交流会でも意見を交わすことができて、「どうタイピングを使えばその価値・意義があらわれそうなのか?」という昨年より一歩進んだところまで考えが到達してきたような気がしました。

7.17-18は第9回感染症の診断と治療セミナー(メルパルク京都)。お陰様でなかなかの盛況。イントロのレクチャーで感染症の診療の基本はやはり診断に尽きるということを強調して話しました。いくつか反省点もありましたが、1日目、2日目ともに設けたケーススタディは好印象で、来年度以降も充実させていきたいです。また、ひっそり8.20の第13回レジ感の告知をしておきました。

この間、日経メディカル社から耐性菌についての取材を受けました。2月に環境感染学会のシンポジウムで耐性菌感染症の現状、対処の難しさを発表したのを聞いて興味をもってくださったようで、わざわざ取材に来てくれましたので学会で話した内容と問題の本質がどこにあるか小一時間みっちり話をしました。記事としてはほんのわずかではありますが、記者の方に言いたかったことが理解してもらえたのがなんとなくわかる文章になっていて素直に嬉しかったです。

7月、これから先の予定はというと、、、
7.21(木)は第2回院内感染対策講習会。これから急ぎスライド準備するところです。
7.23(土)岐阜救急感染症セミナーにて6.28とほぼ同じ内容でカンジダ症について、7.26(火)は神奈川県東部若手医師感染症勉強会でサンフォードガイドの活用について、7.29は上述のカンジダ症の講演(ICD Expert Forum in OSAKA)、7.30は第8回Blood Master(京都)で造血器悪性腫瘍の診療における深在性真菌症、とくにアスペルギルス・接合菌症の診療と対策について、話してきます。
7.27は救急医療領域での感染症診療の向上を目指した企画の初回作戦会議、7.28は化学療法学会のセミナー企画会議で東京に行きます。

ということでなかなかハード。暑い日が続くので移動の車内で首もと冷やしつつしっかり身体を休めるよう気をつけていきたいと思います。