2012/05/23

2012.5.17は佐賀院内感染研究会で話してきました.

わりと近くの出身なのに、鳥栖や唐津には何度か行ったことがあるのに、佐賀市は意外にも生まれて初めてでした。

今回、新たな抗MRSA薬が登場したことを受けて「MRSA感染症診療と抗菌薬適正使用のピットフォール」というタイトル。
例によってどんなタイトルどんなテーマでも、詰まるところは診断、というお話でした。

診断があやふやでも治療は進めなければならないし、それで何とかなることもある。勝ちに不思議の勝ちはありますから。
でも、それで何とかなっていると思っていると真の診断はますます遠のいていきます。従来からの標準薬(それが標準でありつづけていることにはそれ相応の意味があるわけで)をとことん使い込むことがそれ以外の薬剤の使いどころを知るために不可欠なのだと思います。

「どう使い分けたらいいんでしょうか?」という質問がよくあります。
標準薬ではどういう時にうまくいかないか、ということがはっきりしないていないのであれば使わなくてもよろしい。薬が出たからといって使わなければならないという決まりなんてありません。
とは言いませんでしたが、まあぶっちゃければ要はそういうことだと思います。
というようなことを再認識できるのも講演を引き受けてよかったと思うひとつの理由です。

行きの特急かもめからみた佐賀の山々は近く、青く空は青く広く、半ば見上げるような角度でずっと窓から眺めていたら首が痛くなっちゃいました。
話している途中は感じなかったですけど。